酸いも甘いも刹那的

心地良い安心感と世界一の幸せ者

「愛がなんだ」を観てきた話

GWに会った友人二人が揃って「まさおかには絶対観て欲しい」と言っていたり

別の友人に「なんかメンタル持っていかれそうで誰と見ていいかわからない」と言われていたり

そもそも成田凌さんが好きでとても気になっていたので今日観に行ってきた。

 

結果としては、言われてるほどしんどい作品ではない。

 

山田さんの気持ちもマモちゃんの気持ちも理解できるなぁと思うし

それを言い出すと、仲原くんに一番感情移入できた。若葉竜也さんは最高。

 

曖昧な関係に甘んじている人たちの感情の機微みたいなものを

過度に味付けすることもなく淡々と描写していて、すごく小説的。

 

断ち切れない弱さも

突き放せない弱さも

諦めきれない弱さも

裏返せば想いの強さであったり優しさだったりする。

 

そばに居ることができれば嬉しいし

好いてくれてるだろうなって人の事はなかなか無下にできないし

求められたら承認欲求みたいなものは満たされるし。

 

それでも、誰も彼も自分が一番可愛いよなってのもわかる。

 だから誰も悪くないなぁって思った。

 

この作品は、曖昧な関係の人と観に行くでも

恋人や友人と行くでもなく一人で観ても楽しいと思う。

 

それが「好き」か「執着」かなんてわからなくていいし

想ってるうちは想ってて良いし

そもそもそんな風に想える人に出会ったこと自体は幸せなことなんだと思う。

 

うまく行くか行かないかは自分の性格や立ち振る舞いや

相手の事情やタイミングやいろんな要因の上にある問題だから

切り離して考えるとちょっとは頭がスッキリするんじゃないかなぁ。

 

自分が今そういう問題に直面していないから

こんなにわかった風に物が言えるんだろうけど。

当事者はいつだって必死なんだよな。

 

僕自身、勝手に苦しくなって相手に重たいものを背負わせたこともあるし

好きだと言ってくれている人をおざなりにしてしまったこともあるし

悪意がなくても余裕がなければ人と人との摩擦の中で

お互い無傷じゃいられないことの方が多いと思うし

それはもう仕方ないと割り切るしかないのかなぁなんて考えている。

 

昨日、相棒とご飯を食べてて

「僕もまさおかも多分恋愛とか結婚とか無理なタイプなんだよ」って言われて

まぁそれはそれでとても腑に落ちると言うか思い当たる節しかなくて

耳が痛かったんだけど、僕はまだその幸せの方も諦めきれなかったりする。

 

そう言った意味でいうとまだまだ自分にはそれに値するだけの人間力が伴ってないなぁっていう落ち込み方をして帰ってきました。

相手と向き合おうとする前に自分の弱さと向き合わないといけないよねっていう話。

 

とっても素晴らしい作品でした。

 

□今日の1曲

愛とは君が好きなものを許せるかだ
たとえそれが僕の嫌いなもんでも
愛とは君が嫌いなものを殺せるかだ
たとえそれが僕の大事なもんでも

 

0339 / 奥野涼

 

この記事を書いてる最中、大好きな天才のこのフレーズを思い出した。

「愛がなんだ」の内容にぴったり。